インターコンチネンタルホテルに張り付いていた、巨大バッタのバ
ルーン。その企画から実現、後日談までを、作者自らが語るドキュ
メンタリー。
いやー、おもしろいです。おもしろいという表現はちと語弊がある
かな。私も何度も観に行きましたが、あの展示の裏にはこんな苦労
があったのか、というかこんなにすさまじい事が起こっていようと
は。誰もが驚く事と思います。
関係者の、必ず上げようという心意気。学生達の信じられないパワ
ー。バルーン制作会社のあまりにもいい加減な対応。そして挫折。
それらが全て「巨大バッタ」という、ある種の“化けもの”に集約
されていきます。読んでいて胸が熱くなります。そして、アートと
いう枠を超えて、現代の教育についての問題点、社会構造へも話が
及びます。
実はわたくし、この本にも書かれている、公園での地上置き展示を、
偶然見る機会に恵まれまして。その大きさに圧倒されたものです。
後書きで著者と共にこのアートを遂行したもう一人の作者、椿氏が
語る、「この本は書店ではアートの棚ではなく、ビジネスの棚にお
いてほしい」という言葉が、この本の本質を突いている気がしてな
りません。
余談ですが、本文でのクライマックス(>_<)ともいえる、ボロボロ
になってしまっていくバッタの写真が、室井氏のブログに掲載され
ています。書籍には掲載されていませんが、これはかなりインパク
トがありますので、本文を読まれた方はぜひご覧になることをお勧
めします。
短信 Virtual Time Garden
「300ページ近くの結構厚めの本になった」
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