2006年03月20日

『クラッシュ』を観た

明日、アカデミー賞での対抗馬だった『ブロークバック・マウンテ
ン』を観に行くので、その前に書いておかないといかんかな、と思
い、ちょっち手抜きではあるけど、感想なんぞ。

前に書いたけど、この作品はアカデミー賞作品賞を取らなければ、
たぶん劇場には観に行かなかったはず。公開時は観に行こうとは思
っていたが、近所のシネコンで上映していないのが足を遠のかせた
原因。逆に、『ブロークバック・マウンテン』は近所で上映してい
るから、観に行ける、というのがあるけど(笑)。


シャンテ・シネで土曜日(3/18)観賞と言うことで混雑は予想して
いたので、予め会社帰りにチケットを買っておいたのだが、案の定
上映40分前に劇場窓口に着くと、長蛇の列で、席は前方のみしか
残っておらず。

しかもシャンテ・シネは、階段が帰りの客しか使えない構造上、エ
レベーターにも長蛇の列ができてしまい、客からはブーイングの嵐。
まぁ、普段はこんなに混んではいないだろうから、仕方ないのかも
しれんが。


以下、感想もどき。ネタバレあり。



いつもお世話になっている、なのになぜかパダワンになってしまっ
ている(笑)、秋林さんから聞いていたとおり、構成は『マグノリ
ア』と比較的似ている印象。ただ、『マグノリア』は最後のほうで
かなりもう疲れ切っちゃうというか、「まだ終わらないの?」と思
ってしまうけど、この作品は途中のダレがなく、ほぼ全編緊張感が
持続するのは、さすが『ミリオンダラー・ベイビー』のポール・ハ
ギス、といったところ。

複数のエピソードが進行し、それぞれのエピソードが絡み合う、と
いうのは、特に目新しい手法ではないが、無理なくエピソードをち
りばめ、登場人物の関わり合いもよくできている。とはいえ、自動
車泥棒の片割れがドン・チードル扮する刑事の弟だったり、自動車
泥棒が車でひいた中国人を治療する看護師?が、雑貨店の店主の娘
だったり、というのは、ちょっと無理矢理、の感があった。

また、雑貨店の主人が、ドアの交換を勧められたにもかかわらずそ
れを断ったために強盗に入られ、ドア交換しなかったために保険金
が下りず、それ故鍵屋を逆恨みするエピソードは、私にはまさに
「逆ギレ」以外の何者でもなく、鍵屋に発砲してかばった娘を撃っ
てしまう、に至っては、「なんなんだこれは!」と、こっちが逆ギ
レしてしまった。幸い、弾が空砲で事なきを得て、鍵屋の「透明マ
ント」の話〜娘との親子の愛情〜が際だつわけだが、このあたりは
ちょっと、わざとらしささえ感じた。

とはいえ、「透明マント」の話はちと泣けた。(;_;) 子持ちはあ
あいうのに弱いのさ(笑)。


アカデミー賞にノミネートされただけあって、マット・ディロン扮
する警官のエピソードは特に秀逸だが、ドン・チードルを始め、サ
ンディ・ニュートン、サンドラ・ブロック、ライアン・フィリップ、
ブレンダン・フレイザーといった有名どころ、さらにそれほど有名
でない役者陣も皆好演。良くも悪くも、アカデミー賞向けの作品と
いうところ。


『ホテル・ルワンダ』に続いて今年2本目(笑)の観賞作に登場の
ドン・チードルは、今作品でプロデュースも兼任。今やモーガン・
フリーマン、デンゼル・ワシントンに次ぐ存在か。ジョージ・ク
ルーニーと同じく、社会派、娯楽作、大作、なんでもござれの器用
さはお見事。

ライアン・フィリップを観るのは、アンジーの『マイ・ハート・マ
イ・ラブ』以来か。奥様に差をつけられちゃったけど、めげずに頑
張ってほしい。(^^


秀作だとは思うが、アカデミー賞作品賞を取れるほどの作品、では
なかったかな、というのが、正直な感想。
posted by ラフ at 18:06 | Comment(14) | TrackBack(21) | 映画鑑賞日記:カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント(「視聴室」はNGワードです)
こんにちは♪
ありゃ?作品賞ダメでしたか(笑)
私は群像劇が好きなのでそれだけで点数が上がっちゃいます。
若い警官のエピソードは、彼が「良い警官」になるのを見届けたかっただけに辛かったです。
そしてワルだな〜と思っていたマットが意外な一面を持っていたところなどやはり引き込まれました。
もちろん透明マントはピカイチエピソードですね!
Posted by ミチ at 2006年03月20日 22:04
こんばんニャ!

ライアン・フィリップは次回作がイーストウッド監督作なので、もしかしたらもしかするかも。ただ、共演者としてポール・ウォーカーの名前があったので、ともに「これでパッとするかも?」俳優だなあと思いました(←ヒドイ)。でもって、たしかライアンは、ナタリー・ポートマンと年齢的な釣り合いがとれなくて、アナキンになれなかったんでしたっけ?

群像劇は…ここ数年だと「ディナーラッシュ」「スパニッシュ・アパートメント」「靴に恋して」が面白かったかな?
Posted by 秋林 瑞佳 at 2006年03月21日 21:21
ミチさん、こんにちは。

非常によくできた作品でしたよ。ライアン・フィリップのエピソードも、ハッピーエンドと思わせて…、といった感じで強烈でしたね。
マット・ディロンが言った言葉が、若い警官の末路を暗示していた、というのもうまかったです。

透明マントの娘さん、可愛かったですね(笑)。
Posted by ラフ at 2006年03月22日 00:24
秋林さん、こんにちは。

そういえばライアン・フィリップって、アナキン候補なんて時がありましたね。奥さんが売れすぎて、ヒラリー・スワンクみたいにならないといいけど(笑)。

最近見た群像劇だと、『ゴスフォード・パーク』か?(古い!)
Posted by ラフ at 2006年03月22日 00:27
TBありがとうございました!
ドン・チードル、ここの所大活躍で一気に↑↑ですね(*^_^*)
それにしても彼は、悲しげな表情がとても良く似合う俳優さんですよねー。そんなこと言われても、彼はちっとも嬉しくないでしょうけど(苦笑)
次作がまた楽しみです♪
Posted by honu at 2006年03月29日 19:56
honuさん、こんにちは。

ドン・チードルは、またも『オーシャンズ13』に出てしまわれるようで(笑)、シリアスからコメディまで、ホント幅広すぎです。

『ラッシュアワー2』のチョイ役とかみると、「役選んだ方がいいんじゃない?」とか、時々思ったりもしますが。(^_^;)
Posted by ラフ at 2006年03月30日 11:21
ラフさん、こんにちは☆
記事をアップしてほんの数分!でのコメント&TBに感激です!^^♪
ラフさんご指摘の通り、ちょっと作りすぎというか出来すぎの感もあるエピソードもありましたが(汗)
群像劇が大好きな自分としては、こういう繋がり方良く思いつくなぁ〜と感心しちゃいました(笑)
鍵屋の女の子が悲劇的な結末じゃなかったのが予想外で。
予告編の作り方が上手いなぁ〜なんて後から思いつつ本当にホッとした場面でした。

ちなみに「ホテル・ルワンダ」は近所のシネコンで上映してなかったので見逃してしまいました…。><
観たい映画に限って近所でやらないんですよねぇ(泣)
Posted by ルーピーQ at 2006年04月01日 13:25
ルーピーQさん、こんにちは。

しかし、ポール・ハギスはただ者ではないと思います。次は再びクリント・イーストウッドとのお仕事とか。楽しみです。

近所にシネコンがあると、逆にそこで上映していない作品に対して足が遠のきますよねぇ。

>観たい映画に限って近所でやらないんですよねぇ(泣)

そうなんですよ!(笑) なんででしょう?(^^
Posted by ラフ at 2006年04月01日 23:49
ラフマニノフさん、はじめまして!
現在「ブロークバック・マウンテン」にハマっており、同じく高山病、それも末期という感じです。どうぞよろしくお願いします。
拙ブログでラフマニノフさんのレビューを紹介させていただきました。URLからその記事に飛べます。

また、私の「クラッシュ」の感想をTBさせていただきました、よろしくお願いします。
15日に見た映画ですが、もうほとんど思い出しもしません。同じ日に見た「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は鮮烈に胸の奥に残っているのに。心は正直なものだなあ、とつくづく思います。群像劇なら私はアルトマン作品だけあればOKかもしれません。

今度は「BBM」の話題で寄らせていただきますね、どうぞよろしくお願いします。
Posted by びあんこ at 2006年04月02日 08:05
びあんこさん、こんにちは。

ブログ拝見しました。BBMに関してはあちらの記事でお待ちしております。(^.^)

ロバート・アルトマン作品では、『ゴスフォード・パーク』がおきにです。『クラッシュ』はどうしても、『ブロークバック・マウンテン』の対抗なので、感想も辛口になってしまうかなぁ、と思います。

ちなみに『ヒストリー・オブ・バイオレンス』も観たいのですが、これまた近所のシネコンでやっていません…。
Posted by ラフ at 2006年04月03日 01:14
ラフさん
なかなか「BBM」に関して書けませんが…、アルトマン作品では「ゴスフォード・パーク」完成度たしかに高いですよね。1度見たきりなので再見しなくては。
最近見たアルトマン作品(78年)が「ウエディング」。実験的な映画といわれてますが毒が利いてて気に入りました。簡単な感想を書きましたのでURLを貼り付けておきますね。

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」は上映館が少ないようで残念です。せめてアカデミー作品賞候補に入っていれば、もう少し? 
Posted by びあんこ at 2006年04月05日 06:42
びあんこさん、こんにちは。

アルトマン作品も観たいのがたくさんあるんですが、何しろ時間がなくて(笑)。『ウエディング』は、観なきゃリスト、に加えておきます。(^^

『ゴスフォードパーク』は、クライヴ・オーウェンをこの作品で初めて見て、「味がある役者だなぁ」と思っていたら、いつの間にか有名に、という思い出があります。

そういやライアン・フィリップも出てたっけ(笑)。
Posted by ラフ at 2006年04月05日 11:51
ラフさん、こんばんは。

やっと見ましたw
ここは辛口ですなぁ(笑)
もっと重いのかな?と思っていただけに肩透かしは喰らった感じでしたが、作品の構成とかが良かったかなーと思ってます。
(久々に真面目な感想記事書いちゃったしw)

さて、来週はラフさんオススメ(感想は読んでないけどw)のアレいきます。
でも水曜日じゃないですから(笑)
Posted by たいむ at 2006年04月07日 19:26
**むさん、いや、たいむさん、こんにちは。
(^.^)

ここが辛口なのは、高山病の方が多いせいだと思われ(笑)。

確かに、思ったほど作風は重たくなかったですね。私は今回は感想もどきでしたが、たいむさんの感想を読んで、自分がこの作品をいまひとつ評価できない理由が分かった気がします。

来週はたいむさんも登山ですね。(^^
評価まっぷたつの作品なので、酷評されても恨んだりしませんから、ご心配なく(笑)。
Posted by ラフ at 2006年04月08日 00:29
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